目次
- National Sleep Foundation: “Alcohol and Sleep” (2021)
- American Academy of Sleep Medicine: “Alcohol’s Effect on Sleep and Circadian Rhythms”
- 厚生労働省:アルコール健康障害対策
- 日本睡眠学会「アルコールと睡眠の質」
- Harvard Medical School Sleep Medicine Division
この記事は 約5分 で読めます。
忘年会シーズンに眠りが浅くなる理由とは?
はじめに
忘年会・新年会・飲み会の増える冬。
「お酒を飲むと眠くなるから、よく眠れそう」と思いがちですが、実は アルコールは“眠りを浅くする代表的な要因” です。
特に冬は気温・乾燥・飲酒量が重なり、睡眠の質が大きく低下しやすい季節。
今回は、お酒が睡眠に与える影響と、忘年会シーズンを快適に乗り切るための実践的な対策を紹介します。
1. お酒を飲むと「寝つきは良くなる」が「眠りは浅くなる」
お酒を飲んで家に変えるとそのままベッドにバタンキューでグーグー…。お酒を飲むとよく眠れそうな気もしますが眠りは浅くなるそう。そのメカニズムは:
(1)アルコールは“睡眠導入剤”ではなく“覚醒物質”
お酒を飲むと、脳内のGABAが増えてリラックスし、眠くなりやすくなります。しかしこれは 一時的な作用 にすぎません。
睡眠医学の研究では、就寝前の飲酒は深い睡眠(ノンレム睡眠)を減らし、夜間覚醒を増やすことが明らかになっています。
(2)夜中に目が覚める原因=アルコール分解の影響
アルコールが分解される過程で、
● アセトアルデヒドによる交感神経の興奮
● 体温上昇
● 脱水
● 尿意の増加
が起こり、中途覚醒が増えることに。特に深夜3時〜5時ごろに目が覚めやすくなるのは、アルコールの代謝ピークと重なるためです。

2. 冬に「さらに眠りが浅くなる」理由
お酒を飲むと「寝つきは良くなる」が「眠りは浅くなる」事に加えて冬には更に眠りを浅くする悪条件が・・・。
(1)空気の乾燥で脱水が悪化
冬の湿度は30%台まで下がり、ただでさえ乾燥しがち。お酒には利尿作用があるため、体内の水分量が減り、喉・鼻の乾燥で眠りが浅くなることが増えます。
(2)冬は血管が収縮し、代謝が遅れやすい
寒さで血流が悪くなると、アルコールの分解速度も遅くなり、体内に長時間残りやすい=睡眠が浅くなりやすいという特徴があります。
(3)宴会の高カロリー食で体温が乱れる
油もの・糖質・塩分の多い食事は、体内での体温調節を狂わせ、深部体温が下がりにくくなるため 入眠しづらい 場合があります。
3. 忘年会シーズンにできる「睡眠の質を守る飲み方」
とはいえ、どうしても会社や友人との忘年会では飲まなければならない時はどうすればよいのでしょうか?
(1)水を「お酒1杯につき1杯」飲む
脱水を防ぎ、アセトアルデヒドの排出を助ける最もシンプルな方法。喉の乾燥による夜間覚醒も防止できます。
(2)飲む順番を意識する
胃への負担を減らすためにおすすめなのが:
● ノンアルドリンク or 水
● 食事
● アルコール
空腹のまま飲むと、血中アルコール濃度が急上昇し、睡眠の質が悪化します。
(3)寝る3時間前までに飲酒を終える
睡眠医学の指針では、「就寝3時間前までの飲酒」 が理想とされています。この時間を空けることで、睡眠中の呼吸・心拍・体温の乱れが軽減されます。
(4)家に帰ったら“体を温めて落ち着かせる”
● 白湯を飲む
● 軽くストレッチ
● ぬるめのシャワー
などで副交感神経を優位に戻します。※長いお風呂や熱めのお湯は逆効果(覚醒が増えるため)
(5)寝室の加湿と温度調整
飲酒後は喉が乾燥しやすいため、加湿器(湿度40〜60%)をつけておくと夜中の目覚めが減ります。寝室の温度は 18〜20℃ が理想。

4. 二日酔いと睡眠の関係
お酒を飲むと眠りが浅くなるのはある程度は仕方がありませんが、それでも上記でお伝えしたような対策をすることは非常に大切です。なぜなら:
睡眠不足は二日酔いを悪化させる
睡眠が浅いと、アルコール代謝が滞り、頭痛・倦怠感・吐き気が強くなりやすいことが研究で示されています。
「寝れば治る」は半分正解・半分誤解
確かに睡眠は回復に不可欠ですが、飲酒によって質の低い睡眠しか取れない場合 は、長く寝ても疲れが取れず、逆に体が重く感じることがあります。
まとめ
冬の飲酒は、乾燥、脱水、寒さによる代謝低下、高カロリー食が組み合わさり、普段より睡眠への悪影響が強まりやすい季節です。
しかし、水分補給、飲むペース、飲酒時間、体を整える習慣を意識することで、睡眠の質を大きく落とさずに冬の飲み会を楽しむことができます。
「気持ちよく眠れる飲み方」が、翌日のパフォーマンスを左右します。
忘年会・新年会の多いこの季節こそ、睡眠を味方にしたいですね!
眠りを整えるためには寝具選びもとても重要です。
体に合ったマットレスや枕を使うことで、
睡眠の「質」はぐっと高まります。
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