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ショートスリーパーは本当に存在するのか?遺伝との関係
はじめに
「1日に4〜5時間しか寝なくても、元気に過ごせる体質の人がいる」という話を聞いたことはありませんか? このような人たちは『ショートスリーパー』と呼ばれ、短い睡眠時間でも日中のパフォーマンスを維持できるとされています。果たして本当に存在するのか、科学的な視点から見てみましょう。
ショートスリーパーとは何か?
一般的に「ショートスリーパー」とは、睡眠時間が6時間未満でも、日中の疲労をほとんど感じず、仕事や家事、勉強などに支障をきたさない人を指します。単なる「寝不足に強い」わけではなく、短い睡眠でも心身がしっかり回復する独自の生理メカニズムを持つ体質です。あなたの周りに「いつも元気だね」と言われる人がいれば、その人は生まれつきのショートスリーパーかもしれません。
本当にいるの?その“レア”な体質
実は、ショートスリーパーと呼ばれる人は非常に稀で、全人口の1〜3%程度と言われています。したがって、大多数の人が「ショートスリーパーになりたい」と睡眠を削り続けるのは危険です。十分な睡眠が取れないと、集中力の低下やイライラ、さらには免疫力の低下を招くことが科学的に確認されています。たとえば、継続的な睡眠不足は風邪やインフルエンザにかかりやすくなるリスクを高めるのです。
遺伝子が握る“短眠の秘密”
近年の研究で、ショートスリーパーには特定の遺伝子変異を持つ人が多いことが明らかになってきました。代表的なのは「DEC2」という遺伝子の変異で、この変異を持つと、脳の睡眠–覚醒サイクルが短くても十分に回復できるようになるといいます。さらに、「NPSR1」や「ADRB1」といった別の遺伝子も、覚醒状態を調節する役割を担っており、これらの変異が組み合わさることで短眠体質が成立すると考えられています。
ただし、これらの変異を持っているかどうかは生まれつきのものであり、後天的に手に入れることはできません。そのため、「今日からショートスリーパーに!」と意気込んで睡眠時間を削るのは無謀というわけです。
無理な睡眠削減が招くリスク
「自分はショートスリーパーかもしれない」と自己診断するのも危険です。睡眠中の脳波や心拍、筋電図を計測する専門機関の検査(睡眠ポリグラフ検査)で初めて、短眠体質かどうかを正確に判断できます。自己流で睡眠を減らすと、見えないうちに認知機能や免疫機能が低下し、知らず知らずのうちに体調を崩すリスクがあります。
ショートスリーパーでなくても大丈夫
ほとんどの人にとって、睡眠は「量」よりも「質」が大切です。たとえ7〜8時間寝られなくても、寝具の見直しや寝る前のリラックス習慣を整えることで、少ない時間でも深い睡眠を得ることは可能です。また、日中に10〜20分程度のパワーナップ(仮眠)を取り入れれば、集中力の回復や疲労軽減に効果があります。
まとめ
ショートスリーパーは実在しますが、その多くはDEC2やNPSR1、ADRB1などの遺伝子変異という“先天的な特権”を持つごく一部の人だけ。大半の人にとっては、十分な睡眠と質の高い眠りを確保することが、心身の健康につながります。睡眠不足を感じたら、無理に短眠を続けるのではなく、まずは生活リズムや寝具、仮眠の取り方を見直してみましょう。
今日から取り入れられる小さな工夫で、あなたの眠りはきっと深く、豊かなものになります。
また、眠りを整えるためには寝具選びもとても重要です。
体に合ったマットレスや枕を使うことで、
睡眠の「質」はぐっと高まります。
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