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悪夢を見たり金縛りになる理由とは?
はじめに
睡眠中に見る夢。実は、覚えてないものも含めると私たちは一晩の睡眠の中で夢を何度も見ているそうです。
時には楽しく、時には恐ろしく、時には奇妙なその内容に「なぜあんな夢を見たのだろう?」と疑問を抱いたことはありませんか?
特に悪夢や金縛りを経験した時は「なにか悪いことが起こる予兆ではないだろうか…。」とついつい考えてしまいます。本記事ではそのメカニズムをご紹介し、逆に夢を活用して睡眠の質を高めるヒントを探りたいと思います!
1. レム睡眠と夢の関係
夢がもっとも多く現れるのは レム睡眠(Rapid Eye Movement Sleep) のときです。レム睡眠中、人間の身体は
● 眼球が小刻みに動く(急速眼球運動)
● 脳波は覚醒に近い活動パターン
● 筋肉は弛緩し、体はほぼ動かない
状態になります。
夢の役割
研究では夢が果たす役割として:
● 記憶の整理と統合
● 感情の処理
● 創造性の刺激
などが挙げられています。夢は単なる幻想ではなく、脳が心身のバランスを整えるために必要な現象、という事ですね。
2. 悪夢や金縛りの仕組み
レム睡眠中は夢を見やすいことは分かりました。ではどんな時に悪夢を見たり金縛りにあったりするのでしょうか?
悪夢
● ストレスや不安、外的要因(暑さ・飲酒・薬の影響など)で起きやすい
● レム睡眠中に感情処理が過剰になり、恐怖や不安が強調されることで鮮明な悪夢につながる
金縛り(睡眠麻痺)
● レム睡眠から覚醒に移行する際に「脳は起きているのに体は眠っている」ズレが生じる
● そのズレが生じた時に意識はあるが体が動かない状態を「金縛り」として体験する
両者に言えることは、睡眠不足や不規則な生活で発生しやすいけれども、基本的には一過性の現象ということです。
3. 夢の活用方法ー夢日記と快眠・メンタルケア
私たちが夜中に見る夢のほとんどは覚えていない事が多いですが、楽しい夢や悪夢など印象的な夢を見たときは起きた直後は覚えていることがあります。ある研究によると、その日見た夢の夢日記をつけることはメンタルケアの手段の一つとして有効、とされています。
メリット
● 心理状態を客観的に把握できる
● 不安やストレスを可視化して心の整理につながる
● 繰り返し出てくる夢から無意識の課題に気づける
睡眠改善への応用
心理療法の一つ「悪夢リハーサル療法」では、悪夢を夢日記に書き換えることで悪夢の頻度を減らし、睡眠改善や不安の軽減に役立つことが報告されています。
4. 夢と創造性
夢をメンタルケアに活用する以外にも、夢からヒントを得たアイディアですばらしい功績を挙げた人もいます。
一例としては:
● 化学者ケクレ(Kekulé)は夢から「ベンゼン環の構造」を発想
● ポール・マッカートニーは夢の中で「イエスタデイ」のメロディを得た
これらの例から夢は自分の心理状態や無意識の課題を表しているだけではなく「脳が自由にアイデアを試す実験場」として、創造性の源泉ともなっている事が伺えますね。
まとめ
● 夢はレム睡眠中に現れ、記憶や感情の整理を担う
● 悪夢や金縛りは脳と体の睡眠リズムのズレやストレスで起こる
● 夢日記は心理状態の把握や睡眠改善、メンタルケアに役立つ
● 夢は創造性を刺激し、人類の発展にも影響を与えてきた
夜、夢を見るという行為は単に幻想を見ているわけではなく、心と体を整える重要なプロセスです。
夢を意識的に捉えることで、心身ともにより良い健康生活への道が開けるかもしれませんね。
眠りを整えるためには寝具選びもとても重要です。
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参考文献・資料
Stickgold R, Walker MP. Sleep-dependent memory consolidation and reconsolidation. Sleep Med. 2007.
Nielsen T, Levin R. Nightmares: a new neurocognitive model. Sleep Med Rev. 2007.
American Academy of Sleep Medicine. Parasomnias: Sleep Paralysis.
Krakow B, et al. Imagery rehearsal therapy for chronic nightmares. JAMA. 2001.
- 日本睡眠学会「睡眠と夢」
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「睡眠と夢の関係」
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