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年齢で変化する体内時計とは?子ども・学生・大人・高齢者の睡眠リズム
はじめに
「子どもは早寝早起きが得意なのに、大学生になると夜型になる」「年を取ると朝早く目が覚めるようになった」―そんな経験はありませんか?筆者は学生時代は夜ふかしをしていても全然平気だったのですが、最近はもう夜になると疲れて子どもと寝てます…。
以前取り上げました理想の睡眠時間は人によって違う?年代別おすすめ時間では年代によって必要な睡眠時間が異なる事を取り上げましたが、実は、体内時計(サーカディアンリズム)も年齢によって変化し、睡眠に最適な時間帯が違うことが研究で分かってきています。
本記事では、子どもから高齢者までのライフステージごとに異なる睡眠リズムの特徴と、その対策について解説したいと思います!
1. 子どもは「朝型」リズム
小学生までの子どもは基本的に朝型です。規則正しい生活を送る事で、夜になると自然と眠気が訪れ、そこから十分な睡眠時間を取ることで朝も比較的スッキリと目覚められる事が多いです。これは成長ホルモンの分泌や発達のために、長くて深い睡眠が必要だからです。
ポイント:
● 就寝時間を一定にして早寝早起きになる為の生活リズムを整える
● 小学生(12歳)頃までは20-21時就寝を心がける
● 十分な睡眠(9〜11時間)が心とカラダの成長と学習に直結
2. 思春期・大学生は「夜型」のピーク
脳の発達のメカニズム上、中高生から大学生にかけては、体内時計が最も夜型にシフトします。
そのため「夜遅くまで起きていられるが、朝は起きにくい」という状態が生理的に起こります。
リスク:
● 脳の発達段階におけるメカニズム上、中高生から大学生は生理的に朝は起きることが難しい
● しかしながら学校や大学は会社などと同様、早寝早起きを前提とした始業時間となっている
● その為、夜ふかししがちなこの世代は最も睡眠不足になりやすい
● 結果、睡眠不足により学業不振やメンタル不調に陥り、不登校、引きこもりなどの問題につながるリスクが他の世代に比べ高い
工夫:
● そもそも中高生から大学生は生理的に朝は起きることが難しい、という認識を持つ
● スポーツなどの朝練や朝勉は中高生~大学生にとっては負担。その分を夕方~夜に回す
● 夜の就寝が遅くなる代わりに朝はギリギリまで寝るなどの工夫で睡眠時間8-9時間を確保
● 朝起きたらカーテンを開け、日光を浴びることでできるだけ体内時計をリセットする
3. 成人期は「安定したリズム」
20代後半から60代頃までは、体内時計が比較的安定します。理想的な睡眠時間は7〜8時間。
ただし、仕事や家庭のストレス、生活習慣によって眠りの質が下がりやすい時期でもあります。
注意点:
● 仕事、家庭生活での夜更かし・不規則な生活が続くと体内時計が簡単に乱れる
● カフェイン・アルコールの摂取は眠りを浅くする
● 運動不足や、睡眠直前の激しい運動は入眠の妨げになる
● 夜遅くのスマホの使用は脳を覚醒させスムーズな入眠の妨げになる
4. 高齢者は「早朝覚醒」が増える
60歳以降は再び朝型にシフトします。
メラトニン分泌の減少により夜の眠りが浅くなり、早朝に目覚めてしまう(早朝覚醒)ことが増えます。
工夫:
● 起きたら朝日を浴びて体内時計をリセットし、適度な運動を
● 昼寝は30分以内にとどめる
● 就寝前のアルコールや長時間のテレビやスマホは避ける
まとめ
体内時計は年齢とともに変化することを理解しましょう。
子ども:朝型で十分な睡眠が成長に不可欠
思春期~大学生:夜型のピークで睡眠不足に要注意
成人:リズムは安定するが、生活習慣で睡眠の質が左右される
高齢者:再び朝型にシフトし、早朝覚醒が増える
大切なのは「年齢による変化」を知り、それに合わせた生活リズムを整えること。ライフステージに合った眠り方を工夫することで、快適な毎日を送ることができます!
眠りを整えるためには寝具選びもとても重要です。
体に合ったマットレスや枕を使うことで、
睡眠の「質」はぐっと高まります。
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参考文献・資料
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「睡眠と生活習慣」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-02-001.html
- Roenneberg T, et al. (2004). A marker for the end of adolescence. Current Biology, 14(24), R1038-R1039.
- Carskadon MA. (2011). Sleep in adolescents: the perfect storm. Pediatric Clinics of North America, 58(3), 637–647.
- Hood S, Amir S. (2017). The aging clock: circadian rhythms and later life. Journal of Clinical Investigation, 127(2), 437–446.
- 東工大リベラルアーツ研究教育院「睡眠負債は万病のもと」
https://educ.titech.ac.jp/ila/news/2022_07/062801.html
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