朝型・夜型の夫婦がうまく眠る方法―違いを理解して「お互い快眠」へ

目次

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朝型・夜型の夫婦がうまく眠る方法

はじめに

「私は早く寝たいのに、夫(妻)は夜更かしタイプ…」
「休日の朝、どちらかがまだ寝ていて家事が進まない」
こんな“睡眠リズムのすれ違い”に悩むご夫婦は多いのではないでしょうか。
実は、この「朝型・夜型の違い」は単なる生活習慣ではなく、体内時計(クロノタイプ)の個人差に起因しています。
今回は、夫婦で睡眠リズムが異なるときに起きやすい問題と、うまく共存して快眠を保つための工夫を紹介したいと思います!

1. 「朝型」「夜型」は性格ではなく“体質”

人間には約24時間より少し長い概日リズム(サーカディアンリズム)があります。
そのリズムを司るのが「体内時計」。
光を浴びるタイミングや遺伝子の違いによって、「朝型」「夜型」「中間型」が決まります。
米・ミュンヘン大学のティル・レーンベルク博士は、人のクロノタイプ(Chronotype)は 遺伝的要因が約50%を占めると指摘しています。
つまり、「朝に強い」「夜に強い」は性格や努力では変えにくい“生理的な特性”なのです。

2. リズムが違う夫婦に起こりやすい問題

(1)すれ違いによるコミュニケーションの減少
片方が寝る頃にもう一方が活動を始めると、会話の時間が減り、「すれ違い生活」や「孤独感」につながることがあります。
(2)生活音・光による睡眠妨害
夜型のパートナーが遅くまでテレビやスマホを使うと、光や音が朝型の人の睡眠を妨げることに。逆に朝型の人が早起きして活動音を立てると、夜型の人は睡眠不足になります。
(3)感情のズレとストレス
研究によると、睡眠リズムが異なるカップルは、同調しているカップルよりも関係満足度が低い傾向がある、との事。つまり「眠る時間のズレ」は、心理的距離にも影響するのです。

3. 無理に合わせない。理解し合うことが第一歩

ポイントは、「どちらが正しい」ではなく、“違いを認める”ことから始めること。
朝型の人は、夜型の人に「だらけている」と感じがちですが、夜型タイプは脳の覚醒ピークが夕方〜夜にあるため、朝に弱いのは自然なことです。
逆に夜型の人も、「朝型の人が夜付き合ってくれない=冷たい」と誤解しないように。
お互いの「体内リズム」を前提にスケジュールを調整することが、良好な関係と快眠の両立につながります。

4. “朝型×夜型”夫婦がうまく眠るための工夫

(1)寝室を柔軟に使い分ける
近年、日本でも「スリープ・ディボース(睡眠離婚)」という言葉が注目されています。
夫婦仲が悪くなるという意味ではなく、「お互いがより良く眠るための選択」。
別室・別ベッドで眠ることで、光・音・温度の違いを調整しやすくなります。
(2)“重なる時間”を意識して作る
睡眠リズムが違っても、「寝る前の10分間に一緒に話す」、「休日の朝食だけは一緒に食べる」など、日常の中で“共通リズムの時間”をつくると、安心感が増します。
(3)光と音の環境を整える
夜型の人:寝る2時間前から照明を暖色系・暗めにしてメラトニン分泌を促す。
朝型の人:起床時に朝日を浴びる・光目覚まし時計を活用するとスッキリ起きやすい。
また、片方の活動音が気になる場合は、耳栓・ホワイトノイズマシンが効果的です。
(4)週末に“中間リズム”を見つける
週末は、どちらか一方に合わせすぎず、「お互いが無理なく起きられる時間」を設定して共有の時間を増やす。
これが、関係性のストレス緩和にもつながります。

まとめ

朝型と夜型の夫婦は、体内時計のタイプが違うだけ。
どちらが“正しい”わけでも、“努力不足”なわけでもありません。
むしろ大切なのは、相手のリズムを理解し、お互いがリラックスできる“睡眠環境の工夫”をすること。
快眠は「同じ時間に寝ること」ではなく、“お互いが気持ちよく眠れる距離感”を見つけることから始まります。
その柔軟さが、良質な睡眠と良好な関係を育む第一歩になるでしょう。

 

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参考文献・資料

  • Randler, C. & Kretz, S. (2015). Chronotype, Sleep, and Relationship Satisfaction in Couples. Sleep Medicine, 16(10), 1280–1285.
  • Till Roenneberg, “Internal Time: Chronotypes, Social Jet Lag, and Why You’re So Tired,” Harvard University Press, 2012.
  • 日本睡眠学会「睡眠リズムとクロノタイプ」
  • Mayo Clinic: “How Your Chronotype Affects Your Sleep and Health.” 2021.
  • 朝日新聞デジタル「スリープディボース:夫婦で快眠を選ぶ新しい形」2023年。

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