世界の睡眠事情 インドネシア:グリン(抱き枕)とシエスタのある日常

目次

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インドネシア:グリン(抱き枕)とシエスタのある日常

1. はじめに

世界の国々を見渡すと、眠り方や睡眠に対する考え方には驚くほどの違いがあります。
今回の「世界の睡眠事情」シリーズの第1回は、筆者が以前住んでいた インドネシア について。
東南アジアの常夏の国インドネシアでは、私たち日本人の感覚からするとちょっと不思議で、でもとても理にかなった睡眠文化があります。

2. 抱き枕は国民的寝具?インドネシアの「グリン」

インドネシアの家庭に必ずあるもの、それが 「グリン(guling)」 です。
日本でいうところの抱き枕にあたるもので、長い筒状のクッション。
この国では大人も子どもも、グリンを抱えて眠るのがごく当たり前。
筆者がインドネシアに引っ越して最初にホームステイした家でも、家族全員が自分のグリンを大事そうに使っていて、まるで身体の一部のようでした。

市場やショッピングモールではもちろん、道端の小さな布製品屋台でもカラフルなグリンがたくさん並んでいます。
カバーだけを買って着せ替えるのも楽しみの一つで、子どもたちはお気に入りのアニメ柄やキャラクターを選んで大喜びです。

「抱きついて寝ると安心する」「足を絡めると落ち着く」という声は多く、抱き枕がないと眠れないという人も少なくありません。
筆者自身も現地で買ったグリンを使って寝てみたのですが、思った以上に心地よく、ふわっと体がリラックスする感覚があり、依頼寝る時はグリンを使用するように。
残念ながら日本にはインドネシアのグリンのような大きくて真っすぐの抱きまくらはなかなかなく、帰国後はグリンなしの生活に戻ってしまいましたが…

3. 昼寝は当たり前。インドネシアの「Tidur Siang」

インドネシアに住んで驚いたことがもう一つあります。
それは 昼寝(インドネシア語で「Tidur Siang」) の習慣。

日本では「昼寝=サボり」と思われがちな雰囲気もまだありますが、インドネシアではむしろ昼寝をしないと午後が始まらないと言う人が多いくらい。
オフィスや商店、屋台のスタッフまで、お昼を食べ終わるとしばし静かな時間が流れます。
ちょっと椅子に座ったまま目を閉じたり、ゴザを敷いて横になったり。
30分程度の短い昼寝をとることで、午後からまた元気に動けるのだそうです。

これは熱帯の強い日差しを避ける、昔からの生活の知恵でもあります。
実際、午後3時頃までは気温も湿度も非常に高く、外に出るのも体力を使います。
涼しくなる夕方以降にまた活動的になるので、一度昼にしっかり休むリズムが自然とできあがっているのです。

4. 日本と比べて見えること

抱き枕も昼寝も、インドネシアでは「よく眠るために当たり前のこと」。
ただ、日本ではどちらもあまり一般的とはいえませんよね。
抱き枕はインテリアショップに行けばたまに見かけますが、使っている人は少数派。
昼寝も「忙しいのに寝ているのは…」と周囲の目を気にする人が多いのではないでしょうか。

けれどインドネシアに住んでみると、眠ることをこれほど自然体で受け入れている文化に、とても肩の力が抜ける思いがしました。
筆者自身、午後の昼寝を日課にしていた時期は、午後から活動的に動く事ができる事が多く、気持ちの余裕も生まれた気がします。

5. まとめ

抱き枕の「グリン」と、自然な昼寝の習慣。
インドネシアの人たちは、無理なく心地よく眠ることをとても大切にしています。
年々暑くなるこの夏の時期、熱帯の気候に合わせたこの暮らし方からは、日本人も学べることが多いのではないでしょうか。

またおりを見て別の国の睡眠事情をお届けしたいと思います。
「眠り」を通して見る世界は、思った以上に多様で面白いものです。
どうぞお楽しみに!

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