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動物たちのユニークな眠りとは?
はじめに
「眠ること」はすべての動物に共通する行動ですが、そのスタイルは実に多様です。
人間はベッドで横になり一晩眠りますが、イルカやクジラは 脳の半分だけを眠らせる「半球睡眠」 を行い、渡り鳥は 飛行しながら眠る といわれています。
今回は「へ~!そうなんだ!」と思える動物たちのユニークな眠り方をご紹介すると共に、人間の快眠習慣を考える上でも大きなヒントとなるものはないか探ってみたいと思います!
1. イルカ・クジラの「半球睡眠」
海の哺乳類であるイルカやクジラは、完全に眠り込むことができません。
なぜなら、彼らは 意識的に呼吸を行う必要があるからです。
こうした事から、イルカやクジラは脳の半分を休ませながら半球睡眠を行います。
半球睡眠の仕組み
● 脳の右半分を休ませている間は左半分が活動し、交互に切り替える
● 常に一部は覚醒しているため、呼吸や外敵への対応が可能
● 眠っている側の目は閉じ、起きている側の目は開いている
人間への示唆
こうした状態はイルカやクジラだけに見られる特殊な状態ではなく、実は人間も「第一夜効果」と呼ばれる片側の脳が警戒して眠りが浅くなる状態になる事があります。
これは半球睡眠に似た現象で、新しい環境で眠れない理由の一つです。
2. 渡り鳥は「飛びながら眠る」
渡り鳥は季節ごとに数千キロの旅をしますが、旅は時間との戦いでもあります。少しでも早く目的地に着くためその途中でも眠らなければならない事から渡り鳥は飛びながら寝るという驚くべき睡眠戦略を取っています。
飛行中の睡眠
● 脳の片側だけを休ませる半球睡眠を利用
● 数秒〜数十秒の短時間睡眠を繰り返す
● 細切れでも合計すれば必要な休息を確保
人間への示唆
人間も夜に十分眠れないとき、渡り鳥のように「断片的な仮眠」を積み重ねることで疲労を軽減しています。
昼間の パワーナップ(20分以内の仮眠) は、この戦略に近いものです。
3. 他の動物たちのユニークな眠り
調べてみると、他にもユニークな睡眠習性を持つ動物はまだまだたくさんあります。一部ご紹介しますと、
馬や牛:立ったまま眠れる。関節に「ロック機構」があり、転ばない仕組み。
アシカ:海では半球睡眠、陸では通常睡眠を使い分ける。
コアラ:1日20時間以上眠る。ユーカリの消化に膨大なエネルギーが必要だから。
環境によって眠りのスタイルを変えていくー動物の眠り方はまさに「生存戦略」の一部なんですね。
4. 人間が学べる快眠のヒント
動物の睡眠戦略は直接真似することはできませんが、人間の睡眠改善に応用されているものがあるということが分かって少し驚きでした。
警戒心と睡眠:新しい環境で眠れないのは自然な現象。習慣や安心感を工夫することが大切。
仮眠の活用:渡り鳥の「短時間睡眠」は人間のパワーナップに通じる。短い昼寝でも疲労回復に効果的。
環境適応力:動物は環境に合わせて眠りを調整する。人間も自分のライフスタイルに応じた柔軟な睡眠習慣を手に入れる工夫を。
まとめ
● イルカやクジラは「半球睡眠」で呼吸や警戒を保つ
● 渡り鳥は「飛行しながら断片的に眠る」
● 馬・アシカ・コアラなども独自の睡眠スタイルを持つ
動物たちの睡眠戦略を知ると、それぞれが置かれた環境に合わせて睡眠を取り、必ずしも眠りは一つの形に縛られていないことが分かります。「眠り方はその人の生き方そのもの」。動物から学ぶ環境に合わせた眠りの視点は、私達一人ひとりが自分のライフスタイルに合った眠りを見つけることの大切さを教えてくれています。
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参考文献・資料
- Rattenborg NC, Amlaner CJ, Lima SL. Behavioral, neurophysiological and evolutionary perspectives on unihemispheric sleep. Neurosci Biobehav Rev. 2000.
- Rattenborg NC, et al. Evidence that birds sleep in mid-flight. Nature. 2016.
- Lyamin OI, Manger PR, Ridgway SH, et al. Unihemispheric slow wave sleep and the state of the unihemispheric slow wave sleep in dolphins and other animals. Sleep Med. 2008.
- 日本動物学会『動物たちの眠りの不思議』
- National Sleep Foundation. Animal Sleep Habits and What We Can Learn.
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