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スペインの伝統的な昼寝文化「シエスタ」は今も残っている?
はじめに
皆さんは「シエスタ」と聞いて、どんなイメージを持ちますか?「スペイン人は昼食のあとにゆっくりお昼寝する」――そんな憧れのようなライフスタイルを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
しかし実際のところ、今でも本当にシエスタをとっている人はいるのでしょうか? 昼寝をすることで、生活や健康にどんな影響があるのでしょう?
今回のテーマは、スペインの伝統的な昼寝文化「シエスタ」。気候や生活リズムに根ざしたその習慣は、時代とともにどう変わってきたのか?前回までのインドネシア編・日本編に続き、今回は“昼寝文化の本場”ともいえるスペインを深掘りしてみたいと思います!
1. シエスタとは?——「昼寝が日常」だった時代
「シエスタ(siesta)」とは、スペイン語で“昼休み”を意味する言葉で、特に午後2時〜5時頃に取られる昼寝を指します。
もともとは暑さが厳しいスペインの気候に合わせて、農業を中心とする生活の中で無理なく働くための知恵として定着しました。
伝統的な家庭では、昼食を家族で取り、日差しが最も強い時間帯は無理に外出せず、家でしっかり休む。心も体もリセットして、夕方以降に再び活動を始めるという生活リズムです。
一見うらやましい生活に思えるかもしれませんが、これには理由があります。スペインの夏は40度を超えることもあり、昼間の労働は体力的に厳しいもの。自然のリズムに従う暮らし方が、長い歴史の中で根付いていったのです。
2. スペインでの一般的なライフスタイル
OECDの統計によると、スペイン人の平均睡眠時間はおよそ7時間13分(平日)。これは先進国の中では比較的長めですが、実際の就寝時間は深夜0時〜1時ごろと遅く、朝も遅めです。
その背景には、スペイン独特の食事のタイムスケジュールが関係しています。
昼食:14時ごろ
夕食:21時〜22時ごろ
就寝:深夜0時以降
つまり、「夜遅くまで起きている」ことが社会全体で普通とされており、その分朝もゆっくりめの生活スタイル。
日本のように早朝から活動する文化とは対照的です。
3. 現代のスペイン人は本当に昼寝しているの?
では今でもスペインの人々はシエスタを取っているのでしょうか?
答えは、「人による」。
特に大都市に住む若い世代や会社員の多くは、実際にはシエスタを取っていないのが現状です。
グローバルなビジネススタイルに合わせて、通しで勤務を行う企業も増え、昼寝のためにいったん帰宅するような余裕がない人も多くなっています。
一方で、地方都市や高齢者の間では、今もシエスタの習慣は残っています。また、コロナ禍を経てリモートワークが浸透したことで、再びシエスタを見直す声も少しずつ増えているのだとか。
ただ、興味深いのは今でもスペインの人々のほとんどが「睡眠を削ってでも働く」ことを美徳とはしていない点です。たとえ短時間でも余裕があれば「体を休める」という意識が根強く、“昼に寝ること”に罪悪感がない文化とも言えます。
4. シエスタの効果と、取り入れ方のヒント
シエスタには科学的な裏付けもあります。たとえば15〜30分程度の昼寝を取ることで、
● 集中力や記憶力の回復
● ストレス軽減
● 心疾患リスクの低下
といった健康効果があることが、多くの研究で示されています。
実際、スペインの一部の企業では「オフィス内に仮眠スペースを設ける」取り組みも行われています。
働き方改革やウェルビーイングの観点から、あえて短時間でも「昼寝」を取り入れるスタイルが、今あらためて注目されつつあります。
まとめ:シエスタから学ぶ、“休むこと”の価値
日本では「居眠り=疲れている」といった印象がありますが、スペインでは「体を休めること=自己管理の一部」として自然に受け入れられています。
もちろん、スペインでも生活スタイルは変化しており、昔ながらのシエスタを取れる人は少なくなってきています。
それでも、「少しでも眠って頭をリフレッシュする」「無理せず休む」といった価値観は、忙しい日本人にとっても学ぶべき点が多いのではないでしょうか。
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